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Org-modeについて考えたり思ったりする

所要時間: 約 3分

私はOrg-todoを使って自身のタスク管理をしている。Org-todoとは、Emacsの拡張の1つであるOrg-modeの機能の一つで、タスクの内容や状態を管理するための機能を提供している。ここでは、私が考えている事とかを書く事にする。技術的な内容よりもエッセイ的(ポエム的と言う?)な内容が主となる。

Org-modeの特徴の一つは、データベースがただのテキストファイルであり、通常のOrg-modeで記述したドキュメントと統合されているという所だ。Org-modeでは * マークを使用し見出しを表現する。この記号の後ろにタスク管理用の文字列を付け加えると、それがタスクとなる。たとえば * TODO 仕様書を書く といった具合だ。このタスクが完了したら * DONE 仕様書を書く のように、テキストで状態の記述を変更する。このタスクが記述されている箇所にポイントを置いた状態で、 M-x org-todo を実行する事で、状態を変更できる。状態を変更するの、そんなにタイプしにといけないのかと思えるかもしれないけれど、良く使うコマンドはキーバインドとして追加すれば良いだけだ。Emacsのキーバインドは、そもそも独特だったりするが、それはあまり覚える必要はない。キーバインド自体も自分と共に変化し、成長していくものだからだ。Emacsは自分が成長する事で、Emacs自身も歩調を合わせて成長していく。おそらく本当に覚えないといけないキーバインドは M-x だけだろう。もちろん手で記述しても良い。ただのテキストであるため、状態の部分に新たな文字列をすぐに記述できる。その状態をタスクの状態として認識させるためには、 org-todo-keywords に追加する必要がある。ただし、登録は後からできる。このような柔軟性がOrg-modeの魅力の一つだ。個人で使うなら最強のツールといって良いだろう。

しかしOrg-modeには弱点もたくさん存在する。Org-modeは決して銀の弾丸ではないし、それどころか使い所がかなり狭いツールと言える。この弱点についても書きたいが、今はそれを書く時間がなかったから、別の機会に書く事にする。

そういった弱点のかわりに、使い所に丁度当て嵌まる状況だと、真の力が発揮され、優秀なタスク管理ツールとなる。タスクとの距離が近く感じられると思う。そう感じるのは私だけだろうか。タスクの内容を確認するためだけに、Webブラウザを開きたくないし、SaaSが提供している機能的に弱い検索に煩わされる事もない。正体はテキストファイルだから、 grep やその他のコマンドをパイプで繋げて、自由に検索すれば良いし、テキストファイルだから一括変更や、簡易のレポートを作成する事も簡単だろう。ある程度の精度で生成し、足りない所は手で加工すれば良い。

こういった破綻が許されて、雑な方法で対処できるようなツールは自分の性には合っていると思った。